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自然村の所在地 富岡 のお話

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明治以前の自然村周辺には、上田村、下田村、吉野目村、白井村、石住村、塩阿久津村という小村が散在していた。明治維新後、これら小村を集合して明治8年(1875)「富岡村」となった。
 ”富岡”は古くからの地名ではなく、当時では一般的に行われた机上の命名であって、一帯が小高い土地だったのでつけられた嘉名(縁起の良い名前)である。
 そして、この「富岡村」は、町村制施行の”明治の大合併”で、明治22年(1889)、芦野町に編入され、”富岡”は大字(おおあざ)名となった。黒田原駅の開業は明治24年(1891)で当時の那須村は寒村であり、”富岡”が、平安・鎌倉時代からの由緒ある芦野町に編入されたのは当然の帰結であったろう。
 
 「芦野町大字富岡」時代は長く、大正・昭和と時が流れ、現在の「那須町大字富岡」となるのは、終戦後である。昭和28年(1953)から”昭和の大合併”が行われ昭和29年11月3日、芦野町、那須村、伊王野村の3町村の合併で「那須町」が誕生。
 1995年から始まった”平成の大合併”では、那須塩原市(黒磯市+西那須野町+塩原町)に那須町は敢えて加わることなく今に至っている。

<参考> 写真は国土地理院発行5万分の1地形図(大田原)の一部、芦野・富岡付近。地図に興味ある方は、同院の電子地図閲覧サービス2万5000分の1地形図URLを以下に記すので自然村付近の地名探索を楽しんで下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?meshcode=55404005